Thursday, August 30, 2012

アートをとことん楽しむ女性アーティスト10人


なんて自由なんだろう。興奮が覚めやりません。自由に生きることの大切さを突きつけられた気がします。「あなたの心は自由ですか?」アートを立て続けに回覧するのはしばらくぶりだったのでクラクラしてしまいました。そしてすごく気分が良いです。未来とか希望とかそういう言葉に意味もなく感じ入ってしまいます。アートは確実に人の心を揺さぶります。ベクトルも行き着く先も様々だけれど。
「なぜ、わたしはアートをしているのか」アーティストなら誰もが一度は立ち止まって考える自分の原点。ここに紹介させて頂いたみなさんは、意識しているいないに関わらず、そこがはっきりしているからとてつもなく大きなものにうつるのかもしれません。変化する立ち位置と変わらない原点。アートが生きている証。





川北ゆう
人が見過ごしている自然の強さを創作、具現化することをライフワークとされているかのごとく、さまざまなマテリアル、ツール、メソッド、インスピレーション、持っているもの、使えるものをすべて洗い出し、厳選し、今自分が表現できる力の限りで自然の強さを追求してこられた様子がアーカイブからも痛いほど伝わってきます。そしてそれはとても力強いし、美しい。人間も自然も、目に見えるもの見えないもの関係なく強いものは何よりも美しいということを確信できたような希望を見たような貴重な経験。




椛田 ちひろ
「キャンパスはできるだけ大きい方がいい わたしのからだがすっぽり入らないと「世界」に手が届かないような気がしてしまうから(一部抜粋)」。書き続けることで世界を探しているのか、書き続ければ何かが見えるのか、椛田さんは何度もそれを繰り返しその都度何かを見いだされているのかもしれません。まるで滝行のようです。分厚いノートやわたしがすっぽり入る大きなキャンパスに現れた黒とも紺とも言いがたい美しい艶。何かが見えたから作品は完成しているんですよね。「シミュラークル性が崩壊するとき突如として世界は現れる」と。何が見えたのか知りたいです。




新田友美
頬をつねれば肉がのびる、髪の毛を引っ張れば痛いと思う、けれどそれらは魂を包み込んでいる殻にすぎない。細胞はつとめを終えると消滅する。目に見えない魂は永遠なのに。魂を具現化しようとするアーティストはたくさんいても、見えている殻の「虚無」を具現化しようとするアーティストは稀有な存在に思えます。それが新田さんなんです。一見魅力のない殻であっても、その虚無の価値や魅力を模索してくれているかのように創作を重ね、そこには限りなく透明に近い美しい女性たちが軽やかに踊っています。




北村佳奈
下界や巷の有象無象とは一線を画し、ただただ「天の深さを知る」を貫きその道をひた走るのがアーティストのイメージ、だったりしませんか?北村さんはその真逆です。大海原を好奇心と向上心と振り絞った勇気といろいろな補助具を引っ提げてある時はスイスイと、またある時は激しくバシャバシャと、そして時には波に身を委ねプーカプカ、ポテンシャル海里は未知数です。出会うものすべてを味方につけて、類い稀な才能やふわふわのスポンジのような質、天からの授かり物をフル活用し、作品にぶつけています。



安部典子
常に新しい何かに挑戦し続け自身を追い込みエネルギーを爆発させる、こんなにも果敢にしかもコンスタントにプロジェクトに挑まれている芸術家は例がないのではないかと思われるほどにアグレッシブでタフで・・・クール。心臓に毛の生えたなんて軽すぎて使えません。また、その内容が素晴らしすぎます。まるで人生とは生きるとは、そんな講義を受けているかのようです。中でも度肝を抜かれたのが「キルーArtist Books プロジェクト」〈芸術の神に捧ぐ〉その一心で打ち込まれたことは言うまでもないのだろうけれど、その葛藤、格闘、腑に落とすまでの作業を想像するだけで背筋が凍ります。歴史に名前を刻む勇者に間違いありません。



丸山純子
何かをせずにはいられない、言わずにはいられない、丸山さんにとってアートは自己表現の手段、社会へのメッセージ。年月をかけてその成長を楽しむかのように進められているのが「Utopia Totopia」で知られる廃油石鹸の粉で描く花。石鹸という素材、あえて屋外の雨ざらしになる地面をカンヴァスにすることで美しく咲いた花が雨に打たれ流される様を目の当たりにすること、流されても流されても何度でも花を咲かせる、そうした行為のすべてがメッセージ。美術館などが主催する教育プログラムや日本各地の芸術祭へも積極的に参加されています。



小林史子
理屈抜きにアートを楽しませてくれる海外アーティストの作品を見ているような直球な感じが何よりも魅力です。それでいて、何、何?かっこいい!面白い!と引き込まれる感じがもう一方での魅力であり、小林さんのアートの力なのだと思います。あれこれと深読みしたくなるアートが多い中で小林さんの作品は触れた人の目線、声、感情までも自由に泳がせてくれるスケールの大きさやおおらかさのようなものも感じます。シンプルでかっこいいです。




平野 薫
そのまま着たくなるような純白のウエディングドレス、シースルーでかっこいいジャンパー、レースやリボンがメイドさんのエプロンドレスのように見える割烹着・・・平野さんが素材にされるのは誰かが身につけ着古した衣類や使い古した布もの。見ていて単純に美しいなと思う反面、そのあまりの繊細さや糸まで戻し、ここまで整形された過程を思うと、[Re:]に再生以上の何かを感じて当然で、いろんな思考が編み込まれた糸の中を右往左往してしまいました。空間いっぱいに、床一面に張られたそれはまるでクモの巣のような罠に見えたり、ハンモックのような安らぎだったり、展示のかたちにも思いが揺れます。




忠田愛
正統派、何を持ってそう位置づけるのかと問われると難しいのですが、見ていてほっとします。特に近年の丸さ淡さ柔らかさ優しさは、美しいの一言に尽きます。けれど、作品の印象からは思いもよらなかった制作過程での創意工夫、試行錯誤がありました。「表現目的に合った表現方法や支持体、材料を探すことは作り手の意志をより織り込むことにつながる(一部抜粋)」と話されるとおり、土を塗っては削ぎ落とし、絵の具をのせては洗い、引っ掻き、バーナーで焼き付ける・・・など。彫像から感じたこのうえない幸せ、そこに至るにはそんな時間の積み重ねがあってこそ、だったんですね。日々の歩みに重なります。



山路紘子
油彩なのに水彩のようで、抽象画なのだけど、何か静物のようにも見えたり、シンメトリーかな、アシンメトリーかな、どっちでもないのかなとか、そうであったりなかったりなことが多すぎて楽しくなってきます。作家にしかわからないそこらへんのことを、思い悩む訳でなく、特に答えを出すことを迫られる訳でもない軽快さが逆に、いつの間にか想像することや楽しむことに夢中にさせてくれている、これぞアートの醍醐味!が満載な山路さんの作品です。




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イラストレーターの肩書きでありながら、型にはまらないイラストレーションやグラフィック、枠を限定しないアート作品を創作されている方々です。

写真家のアートワークのひとつに「実験的な探求」があります。テーマはそれぞれ。見えないものを写したい、知らないことを知りたい、

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Woman of Artist to Creator

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